無精子症夫と挑む不妊治療~妻記~

無精子症であることが発覚した夫と私の不妊治療記録です。ほぼ私の記録です

2度目の採卵 前半戦~麻酔と安定剤

2017/10/11 いよいよ採卵日当日

少し寝坊できるのに、いつもより早く起きてしまった。

今回の採卵は11:40の予定

食事は4時間前の7:40までに済ませておかないといけないので

夫が早く早く!と急き立てる中無理矢理トーストを押し込み

水分は2時間前の9:40までたっぷり摂るよう指示もあり

飲みました、飲みました。がぶがぶと

その時耳鼻科から処方された風邪薬と安定剤も一緒に服用

薬箱を調べてみたけど看護師さんに聞いたビーゼットシーは既になく

代わりにセニラン5mgがありました。

飲む前にネットで調べてみると「服用後10~15分で効果が表れ

その後20時間程度効果が持続する。依存性あり(麻薬か!)」とあり

エッ!となりましたが、他に安定剤はないから仕方ない。

飲んだ後、相変わらず前日あまり眠れなかったので寝ようと思ったのに

ネット情報通り、10分したらセニランの効果が発揮されてきました。

高熱が出た時のようなフラフラ感

若しくはお酒を飲んだ時、

世界と自分が一枚薄いフィルターで覆われたようなぼんやり感

当時はパニックになりそうな前に飲んでいたので大して気にならなかったのですが

これを飲んだらけっこうぼーっとすることを思い出しました。

効果が強すぎてビーゼットシーに変えてもらったような…甦れ記憶…

これはヤバイのでは?と思いましたが

一方で多少めまいがしてもまぁいいか~。とか

動きが結構スローになるものの、ぬるま湯にぷかぷか浸かって漂うような

ゆっくりとした南国にいるようなまったりした気分になることも確かで

これだったら多少麻酔でめまいがしても問題ないな~と

全ての出来事に対して大らかな人格に変わりました(笑)問題なし?

結局寝過ごしが心配で眠れず、10:10頃家を出発

今回も10:30までにセンターに来るよう指示があったので、ピッタリに到着

 

時間通りに到着した私の控室はなんと「簡易ベッド」でした

今回は採卵の人が多いだろうと想像はしてました。

同じタイミングで採卵前受診の方が多かったからです

でも、時間は(多分)10分ずつ刻んでるし

まさか当日こんなに混むことはないだろうと思っていたのですが…

やっぱり満月にみなさん生理を無事迎えられたのですね

おかげで前回は扉がある部屋だったのに、今回はカーテン仕切りのみでした。

おまけに簡易ベッドは採卵室のすぐ近くなので

採卵後の方と看護師さんが「大丈夫?具合はどう?」という声や

「じゃあこれから採卵に向かいますからね!」という声や

採卵室に入ったであろう方に「お名前フルネームと生年月日仰ってください」

という諸々のやりとりが全て丸聞こえでした

ち…近すぎる

私が入った時には簡易ベッドを使っているのは私だけでしたが、

その後もう1人の方しか簡易ベッドは使っていないようでした。

みなさん順番に空室に入って行かれたのですね。いいな…

もう少し早く来ていれば扉付きの個室だったかもしれないのに

あ、でも去年は11:30採卵予定で採卵室のすぐ近くの個室だったので

もしかすると時間毎にベッドの割り振りされてたのかも?

その辺は謎です

 

とにかく着くなりすぐ入口で精子カップを手渡しし

控室(カーテンだけだけど)の中で術衣?に着替え

去年は眠くて結局本読んだり音楽聞いたりスマホ触ったりもできなかったけど

今年はスマホくらい大丈夫だろうと触る余裕がありました

(本当はダメって書いてありました。電源切ってください、と)

着替えが終わると看護師さんが入って来て点滴の説明

その際、私が事前にお願いしていた採卵時の頭の位置ですが

あれだけ懇願した甲斐があったのか枕(タオルを重ねたもの)なしで

頭部は平行なまま採卵することになりましたので、と言ってもらいました。

本当に嬉しかったです。

何度も何度もありがとうございます!を繰り返しました

頭部の位置さえ確保できれば、後は採卵の痛みだけです。あと、痔痛…

しかし私にしてみれば精神的負担が減っただけで怖い物なしになったので

(若干安定剤の影響もある)

卵どんどん取っちゃってください!と点滴の針の痛みすら許せます。

点滴を固定している間、今回提出した精液について確認

実は泌尿器科の先生から事前に

「手術の結果精巣の中に少なくとも数匹精子がいることは確認できるので

凍結の際は抽出法

(1か所を採取し、いなければ別の場所を採取する方法。←勝手に名付けた

このセンターでは3回採取して精子が見つからなければ凍結不可となる)

ではなく遠心分離機にかけるようセンターに通達しておきます」

と言ってもらっていたこともあり、直近の夫の精子は凍結成功しています。

凍結でその方法が取れるのであれば、

今回のフレッシュさんでも同様にできないか?

なるべく凍結精子は大事にしておきたいので(お金もかかってますし!)

今回も遠心分離機にかけた上で抽出して欲しいとお願いをしました。

即答できず、一旦確認しますと看護師さんは去って行きましたが

すぐ培養士さんがやって来て

「ご主人が通われてる病院からも指示ありましたので、

今回の分も遠心分離機にかけますから安心してください」と回答

よかったー

さてさて、後は採卵の順番を待つのみ…

スマホ触ったりしながら採卵注意事項をぼんやり読んでいました。

採卵方法のイラストが乗っていたのですがそれが見るからに痛そう…

ブスーッとなって、さらにこの針みたいなもんで掻き出す(違う)のか…

そりゃ取る時痛いはずだよ、とぼんやりした頭でも怖くなってきました。

 

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※写真は説明書を盗撮 撮影したもので、

さらに採卵部分だけ拡大しているので見づらいです。

 

しばらくして看護師さんが「おトイレ行きましょうか」と呼びに来て

点滴台を押しながらトイレへ

去年は点滴の針が痛くて刺さった腕を一切使えなかったけど

姉に聞くと「点滴の針は曲がるやつだから腕を曲げても問題ない」らしいので

今回は両手使ってテキパキ完了(それでも少しは痛いです)

控室に戻り、どのくらい待つのかなーと思ったらもう私の番で

2、3分もしないうちに「じゃあ行きましょうか」と採卵室へ

よく覚えていないのですが、去年とは違う場所だった気がします

採卵室2部屋以上あるのかな?じゃないと捌けないですよね

去年は入った瞬間5人くらいの看護師さんと採卵担当の医師がいましたが

今回は看護師さんが2人だけ

術衣を腰までまくりあげて、この位置にお尻持ってきてくださーいと

言われるがまま下半身丸出しで診察台(手術台?)へ

そこでももう一度「頭の部分は下げずにタオルだけ引いてますからね

と説明してもらいました。横になった段階でも

「この状態でどうですか?大丈夫ですか?」と聞いてもらい

本当にありがたかったです。

右腕には血圧計をずっと巻かれ、左の人差し指には心拍を測るものを挟まれました

指の心拍数の音でドキドキするとピッピッが早くなるので

この音に緊張して心拍がさらに早くなりそうで、

しかも血圧だって無駄に上がりそうだったので

深く息を吐いてみたり、と心拍を下げる練習をしていました。

…しかしなかなか採卵の準備が始まらない

去年はあれよあれよと麻酔を打たれ、鬼軍曹にしごかれながら

ギャー!という世界に突入しましたが

やっぱり採卵待ちの妻たちが多いのか、たっぷり5分は待ったのでは?

医師が来る前にもう2人看護師さんが入ってきて

私の頭上で「もういいかな?もう〇〇準備していいのよね?」と言っていました

最初から待機していた看護師さんが一旦外にでて医師に確認したみたいで

「もう入れていいそうです」とお返事

どうやら麻酔の量とタイミングだったみたいです

「これから麻酔入れて行きますからねー大きく深呼吸してくださいねー」

後から分かったのですが、麻酔を少し多めに入れてもらって

完全に効いたころに採卵へ、という手順だったようです

麻酔が…とうとう来る!

点滴に麻酔が入る前に看護師さんが「はい、目を閉じてくださいねー」と言って

あれ?前回は目を閉じてって言われてないけどなぁ?

もしや今回の麻酔は寝ちゃうくらい効くのかしら?なんて思っていると

「はい吸ってー」の合図。

すすすすすーーーーーーーー

「ゆっくり吐いてー」ふぁぁぁぁ~~~~~~~~~~~

この1回で手足が重くなり、体が一気にだるーくなりました

これが麻酔が効いているということか…

頭を下げていなかったせいもあるのか

今回は全くめまいがしませんでした。

「今の段階で気分悪くないですか?大丈夫ですか?

目は閉じたままにしてくださいね」

その後2回くらい深呼吸の合図があったような…

左と右の方の辺りに看護師さんが2人ついていて

深呼吸の吐くタイミングで軽く肩をポンポンと叩いてくれました。

それから先はぼんやりとしか覚えてないのですが

先生が入ってきて「では中の洗浄しますね。機械が入りますよー」

…うん、ちょっと感覚ある。気持ち悪い

「じゃあこれから卵取って行きますねー」で、多分始まったと思います

多分最初から痛かったと思うものの、最初の数回の記憶がありません

ただラスト3、4回の採卵の時だんだん痛くなってきて

微かに「うぅう…!」となってきました

最後はもう「いぃぃぃ…痛い!」としっかり覚えています

思い出されるあの採卵のイラスト

しかし去年と違うのが、去年の看護師さんは

動く私の肩を上から抑えつけてました(多分)

でも今回は痛い!とか言うと両サイドから看護師さんがそれぞれ

動かないように少し抑えながらも肩や腕をさすってくれていました

痛い!やっぱり痛いーーーー!!!

あと何回?卵両方合わせて13個くらいあるんじゃなかったっけ?

あれ?10個だっけ?あ、左しかとらないんだっけ?

でもさっきまで左だった気がするけど、今の痛みは右な気がするけど!?

と色々考えられるまで覚醒しました。

もう最後のほうはぜーはーなってたと思います。

「じゃあ採卵はこれで終わりですからね、お疲れ様です」

やっと終わった…採卵の痛み、言葉にならない

やっぱり針で吸い取る(?)だけはある…と少しが抜けました

少しして「じゃあガーゼ詰めていきますねー」と先生が話したその瞬間

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

やっぱりお尻のあの痛みきた!!!!!!!!!!!!

あのお尻から内臓の奥まで突き抜けるようなズーンとした痛み

ズーンと言いながらも激痛ですけど

これが採卵よりも痛かったです。今回に於いては

詰める時、ガーゼは包帯のようになっているものを折りたたみながら?

入れるようなんですが

つまり何度もガーゼを詰める感覚が行ったり来たりするんです

と、いう事はもちろんその度にお尻に衝撃が!!!

もう採卵以上に(覚醒してますので)「いたい!!」とハッキリ声が出て

看護師さんがやっぱりその度に腕を何度もさすってくれました。

ありがたい…でも痛いものは痛い…

このタイミングで痛がる人、他にいるんだろうか?

ていうか、イボ取ったはずなのに去年と全く同じレベルの痛み

これは本当にイボが原因なの?

腹筋使いまくったはずのガーゼ挿入後「ハイ、終わりましたよー」と先生の声

「お疲れ様でしたーゆっくり起き上がってくださいね」

と言われたけど、意識朦朧(尻の痛みで)としていて動けず

看護師さんが私の手を持って

「ここに掴む所ありますから、ここ持ちながら起き上がってみましょうか」

まだ目を閉じたままなので手探りで探してなんとか掴み場所確保

「ゆっくりでいいですよーゆっくり起き上がりましょう」

と言われ起き上がりながら目を開けたのですが

ほんの少し頭を上げた瞬間めまいが

あ!目が回る!と怖くなりギュッと目をつぶって「目が回る…」と言うと

「目は閉じたままでいいですよ。ゆっくりで大丈夫ですからね」

先生も「麻酔がまだ効いてるからね、ゆっくり起きてね」と

と肩を支えてもらいながらなんとか起き上がりました。

目を開けた瞬間めまいと思ったのは麻酔のフラつきだったようで

一度まっすぐ起き上がってしまえばめまいは治まった…かな?

2人の看護師さんに支えられながらようやく台から降りて立ち上がりました

両サイドで支えてもらって「目眩まだします?大丈夫?」や

「ゆっくりでいいので少し歩いてみましょうか?」と言ってもらい

歩きだせば固い地面を認識できたので、フラつきも治まってきました。

大丈夫です、なんとか歩けます。と申告し

1人の看護師さんに付き添ってもらいながら控室へ

採卵室から本当に10歩も歩かない距離にベッドがあって今回も助かった

それでも麻酔でフラフラなのでベッドに倒れ込み

お尻も(前回ほどではないにしろ)若干痛かったので少ししか動けなかったら

看護師さん2人がかりでベッドを整えて布団までかけてもらいました

「大丈夫ですか?無事採卵は終わりましたので、

結果は培養士から説明しますね。あとはしばらくこのまま安静にして

点滴が終わる頃もう一度先生に検診してもらいますからね

ガーゼもその時に取りましょうね」と説明があり

そういえば、私が「目が回る…」と看護師さんに支えられてた時先生が

「じゃあガーゼは後でこっちで取りましょう」と看護師さんに言っていたような

「前回ね、吐き気があったっていうことなので、

点滴に吐き気止めも入れてますからね」とも説明あり

もう後は麻酔が覚めるのを待つばかり…

もしかして今回麻酔がこんなに効いてるのは(採卵は変わらず痛いけど)

安定剤を飲んでいたせい?

フラフラが通常の麻酔よりも強いのか?

安定剤を飲んでからずーっとフワフワした感じだけど

実は安定剤とは精神の麻酔のことなのか?

などなど、ぼんやりとした頭で考えたり眠かったり…